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2010年11月13日 (土)

少しいいことがありました(ダブル執行ケース)

少しうれしいことがありました。(o^-^o)

弁護士さんから「ひょっとして発達障がいでは?」という依頼で関わった人なんですが,1号観察中に成人し,器物損壊で執行猶予となって,その執行猶予中に窃盗をしたのです。

2回ほど会って見たところ,どう見ても発達障がい疑われる人でした。

自宅のある他府県から来て事件を起こしたので,地元の支援につなげたところ,案の定発達障がいの診断があり,医療も含めた支援体制が作られました。

被害弁済もしているし,発達障がいとその支援体制が裁判所にも認められ,いわゆるダブル執行,2回目の執行猶予が付いた判決が出たのです。わたしが関わったケースでは2回目のダブル執行の人です。発達障がいとその支援体制が情状酌量されて,こういう結果となったことはいいことだと思います。「罪が軽くなってよかった」という意味ではありませんから念のため。正当に判断されたことがよかったという意味です。

地元で有効な支援体制を作っていただいた,ソーシャルワーカー(社会福祉士)さんには感謝しています。守秘のためお名前を出せないのが残念ですが...

もしも,弁護士さんが気づかず,こういった依頼がないままであればどうなったか?そして,たとえ依頼があっても支援につなぐことができなければどうなったか?

答えは簡単です。

彼は少なくとも1審で実刑判決,執行猶予取り消しだった訳です。もちろん,新たな証拠もない中で控訴しても棄却されるでしょうから,いずれにしても,彼は2刑もって刑務所に落ちていたということになります。

2刑もって刑務所に落ちるのと,執行猶予との差は天地ほどの違いといえるでしょう。起死回生とも言えます。ただ,ダブル執行になったということは,一番最初の執行猶予期間中に犯罪をして公判請求され,禁錮刑以上の刑の言い渡しがあれば,3刑持って刑務所に行くのです。それなりに長期になることは間違いないですね。

そして,発達障がいに気が付かないまま刑罰を科し,なおかつ出所後もそのことに誰も気が付かず対処しなければ再犯につながり,負の連鎖をつづけていくことになったのかもしれません。確かにダブル執行は本人にとっても受刑が避けられた点でいいことですが,それよりも,発達障がいが見いだされ,そしてそれに対応する支援体制ができたことの方が大切だと思います。

逆に言うと,今度ドロップアウトすれば,長期の受刑という重い事実があり,つまりは,もう後はないということですね。今後は地元の支援の元で,しっかり更生を図ってもらいたいものだと思っています。

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コメント

ブログ拝見致しました。
ご愛読ありがとうございます。
刑務所には障がい者の受刑者も多数いましたが、あそこは厳しい平等社会なので、色々とありました。

その事は本には諸般の事情で本には書けなかったのですが、ご興味あればご連絡下さい。

出来る限りお答え致します。

投稿: 西本裕隆 | 2011年3月17日 (木) 21時43分

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