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2011年1月14日 (金)

子どもに対する性犯罪者の自宅訪問 再犯防止へ

 子供に対する暴力的性犯罪者の再犯率が高いことを受け、警察庁は13日、4月から出所者の所在確認を強化する方針を決めた。原則として接触しない従来の方針を見直し、警察官が自宅を訪問するほか、特に再犯の可能性が高いとみられる出所者は同意を得た上で定期的に面談も実施、再犯防止に向けた指導を行うという。

 対象になるのは、13歳未満の子供に対する強制わいせつや強姦などの暴力的性犯罪を犯して服役した出所者。平成17年に始まった再犯防止措置制度では、刑務所側が出所者に居住予定地を聞き取ったうえで警察庁に情報を提供。その後、管轄の警察署員が表札などで確認していた。

 警察庁が過去5年間に出所情報が提供された740人を分析した結果、105人が再検挙され、200人の所在が確認できない実態が判明。このため、4月以降は出所後の居住地を直接警察官が訪問し、居住実態を把握することにした。

 さらに、犯罪経歴が多く、20~30代の出所者の再犯率が高い傾向がみられたことから、出所時の年齢が50歳未満で過去に複数回の暴力的性犯罪を犯している者を対象に、同意のうえで数カ月に1回のペースで面談を実施。再犯防止に向けた助言や専門医の紹介を行うという。

 警察庁の安藤隆春長官は13日の国家公安委員会後の会見で、「対象者が警察の存在を身近に感じて自制心を保つことや、助言を受けて更正意欲を奮い立たせることを期待している」と述べた。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/484072/ から

日本版ミーガン法?でしょうか。

性犯罪は依存症ともいえる人もいて,更生保護を図るにあたってはそういった切り口も必要であると思います。

何人か知的障がいのある性犯罪者の対応をしましたが,自己の欲求を抑制することに困難があるといった生活支障をかかえている場合,入所型の事業所などで一定の枠の範囲での生活をし,性犯罪を起こさないようなプログラムを受ける必要もあるでしょう。

たとえば,「性問題行動のある知的障害者のための16ステップ」明石書店http://www.akashi.co.jp/book/b65924.html

などが参考になるでしょう。なお,この本はブログパーツの本棚にもありますから買ってください(^_^;)

性犯罪関係の相談は今でも時々あるのですが,正直なところこのまま社会に戻しては,被害者が増えるとともにご本人のためにもならないのでは?と思ってしまうケースもあります。被害者がトラウマをかかえてしまい,加害者の刑期以上苦しまなければならないということもありましょう。

性犯罪については,もっと強力な再犯防止プログラムを矯正施設などで行うことが必要なのではないかとも思います。さらに,性行為依存からの離脱を目指した更生施設も必要ではないでしょうか?ただ,場所の選択は限られて来るでしょうね。

たとえばお隣韓国では

韓国国会は2010年6月29日、児童への性犯罪者に対する再犯防止法案を可決した。中国新聞社が伝えた。

 この法案は「児童への性犯罪者に対する、再犯および常習化防止のための予防および治療法案」という名称で、通称「化学去勢法案」と呼ばれている。2008年に国会に提出され、審議を経て29日の国会で投票が行われた。その結果、賛成137、反対13、棄権30で賛成多数により可決された。

 通称「化学去勢法案」は、児童を対象とした性犯罪者について初犯再犯を問わず一律ホルモン変化などによる「化学的去勢」を行うことが明記されており、その対象は提案当初の25歳から19歳に引き下げられるとともに、児童の定義も13歳から16歳未満に拡大された。また、「化学去勢法案」という通称は尊厳を損なうとして、「性衝動防止のための薬物治療」という通称に改められるという。

 記事では、韓国の民間調査機関が19歳以上の国民700名を対象に行ったアンケート調査の結果を合わせて紹介した。アンケートによると、全体の75.6%が児童への性犯罪者に対して何らかの処置を行うことに賛成しており、うち38.3%が生殖器の切除など物理的な方法を、37.3%がホルモンを用いた化学的な方法を希望したという。(編集担当:柳川俊之)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?d=0701&f=national_0701_020.shtml&y=2010

などという法案が通ってしまっています。さらにその前の2008年には,GPS足輪をつけるという法律が成立施行されています。

さらに厳格になり

【ソウル=水沼啓子】釜山市内で2月下旬に失踪(しっそう)した女児(12)が性的な暴行を受けた後、殺害された事件を受け、韓国内で性犯罪者に対する監視態勢強化や再犯防止に向けた動きが出ている。

 今回の事件で逮捕された男(33)は過去2度も性犯罪を起こし、計11年間の服役歴があった。1997年に9歳の女児への暴行未遂、2001年には30歳の女性を監禁し性的暴行を加えており、再犯の可能性も高かった。

 韓国では2008年9月に施行された「電子足輪法」に従い、児童に性的犯罪を加えた者や常習的な性犯罪者に衛星利用測位システム(GPS)付き足輪を装着し、24時間行動を監視できる。しかし、法律施行前に収監された性犯罪者はその対象外になっており、釜山の事件の犯人も法律施行前の犯行だったため、GPS付き足輪をはめていなかった。

 韓国で2008年に婦女暴行罪で検挙された被疑者は約8830人で、うち再犯者は約4420人と半数以上。性犯罪の場合、再犯の可能性が高いのが特徴だ。

 韓国法務省などによると、現在GPS付き足輪を装着しているか装着予定の性犯罪者は約310人おり、うちすでに出所し、足輪を着けて社会生活を送っている者は120人いる。

 また婦女暴行や痴漢などで収監中の性犯罪者は約5070人おり、そのほとんどは電子足輪法の施行前に起訴されており、現行法のままだと、出所後にGPS付き足輪をはめることはできない。

 釜山の事件に加え、こうした状況への懸念が、早期の法律改正の動きへとつながった。韓国では、法施行前に起訴された性犯罪者にもGPS付き足輪を装着できるよう、法律を改正することで与野党がこのほど合意。今月31日の国会本会議で通過する見通しだ。

 一方、韓国内では、性犯罪者に対して、薬物などを使って性衝動を抑える「化学的去勢治療法」の成立を目指す動きもある。ただ、こうした治療法の効果については賛否両論だ。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/369100/

 なお,ミーガン法のあるアメリカでは,「性犯罪で有罪になった者が刑期を終えた後もその情報を登録し、一般に公開する制度を規定している。内容は各州によって差があるが、出所(仮釈放)時や転入・転出に際して、住居周辺の住民への告知が行われる。住居に性犯罪歴があることを示すしるしを掲げるよう求めている州や、累犯者に対してホルモン療法を強制する州もある。」(ウェキペディアから)

なので,韓国の方がアメリカより厳しいのではないでしょうか!

人権の問題もあってどこまでできるのか?というのもあるのでしょうが...日本と韓国のこの違いにはビックリです。小さい子どもがいる親,特に娘さんがいる親にとっては気になるところでしょうね。

ここまでしないと治安が維持できなくなるのも悲しいと言えば悲しいのですが...しかしながら,どんな犯罪をした人であっても,自立更生を図っていくことは当然ですし,刑期を全うすれば,一市民です。更生保護の仕事をする者は,どういった犯罪をした人であっても,再犯防止と自立更生を図らねばなりません。

一定期間少し社会から距離を置いたり,医学的手段も併用しながら,たとえ時間がかかっても,性犯罪者自立更生は図っていくべきで,そのためのシステムや制度作りが,ひいては安心な社会づくりにつながるのではないでしょうか?

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