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2011年2月13日 (日)

大食いと摂食障害

フードファイターとしてテレビの大食い女王決定戦に出ていた人が摂食障害であり,テレビ番組出演の際も嘔吐していたことを自らのブログでカミングアウトしていました。彼女は今治療施設にいるようです。

テレビ番組で大食いをして,食べたものを嘔吐していたからと言って,視聴者はガックリくるでしょうが犯罪ではありません。私はやっぱりと思う反面,少しガックリ...ですが,ギャル曽根さんや赤阪さんは本物と思っています。

大食いものの番組を見るとスッとする反面,世界ではその日食べることすらままならず,死んでいく人がいることを考えさせられたりします。

さて,原田は罪を犯した摂食障害のある人何人かの支援をしています。全員女性です。

特に思春期の頃,身近な人に「少しぽっちゃりしたね」などと容姿についての感想を言われたことをきっかけにして,やせるために食事をとらないようになったら,「少しやせたね」などと言われたといったエピソードーがきっかけとなって,摂食障害となったという場合が多く見受けられます。

拒食してやせる→しかし飢餓状態になる→大食する→食べたことが不快であったり,食べてしまった自分に腹が立ったりして嘔吐する→拒食してやせる。といった負の連鎖が続いていく場合が多いのですね。「やせる」といった点で女性が多いのです。

皆さん,「おいおいそれ以上やせようとしてどうするの」というぐらい細い方が多いです。しかし,容姿を気にされているので,よほど関係がとれるまでは容姿の話はいっさいしません。

なぜ摂食障害ベースの犯罪があるのでしょうか,最も多いのは万引き,とりわけ食品万引きです。「今食べたい」「吐くものを買って食べるのはもったいない」といったような心理が自己抑制を奪ってしまうようなのです。

やせたいからと言って,薬物に手を出してしまうケースもあります。覚せい剤に手をだした芸能人は,やせを指摘されることが多いですね。昔,覚せい剤はやせ薬と言われていたころがあります。

勿論,摂食障害のある人すべてが万引きをするわけではありませんが,論文などを読むと,摂食障害のない人に比べるとかなりの高率であることがわかります。

摂食障害は広義の精神障がいであって,脳に病変のある統合失調症などの狭義の精神障がいとは異なります。刑事司法手続において外国では責任能力に影響を与えるとしている場合もありますが,わが国では責任能力への影響はほぼ認められません。

私の感覚では,シンプルに摂食障害だけという人は少なくて,うつ病やその他のうつ的エピソード,人格障害などの他のメンタルな部分のハンディーがある人の方がほとんどで,皆さん苦しんでおられるのではないかと思うのです。

ただ,福祉職として言えることは,摂食障害が要因となって犯罪をするという生活支障が生じている以上,そのニーズ解決を図るためには摂食障害を治療しなければなりません。

つまりは,摂食障害を治療することで再犯が防止できるのであって,摂食障害を治療しないことにはどんな刑罰を与えようとも再犯可能性は低くならないとも言えると思います。

もし,受刑そのものをきっかけに摂食障害が好転していれば,受刑はその人にとってはある意味よかったと言えるでしょう。

ただ,もう少し司法の目が摂食障害に向けられないかなぁーと個人的には思っています。

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