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2011年4月21日 (木)

てんかんとクレーン車死亡事故

栃木県鹿沼市で登校中の市立小の児童6人がクレーン車にはねられ死亡した事故で、逮捕された運転手の容疑者(26)=自動車運転過失致死容疑で19日送検=は、発作を伴う持病があることを隠して運転免許を取得していたことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は事故と持病の因果関係について捜査を進めている。

 捜査関係者によると、容疑者の持病は薬を適切に服用していないと運転に支障をきたすことがあり、免許取得には一定期間以上発作を起こしていないなどの条件が課されている。しかし、容疑者は免許取得や更新の際に持病の申告をしていなかったという。

 また、08年4月にも鹿沼市内で登校中だった小学5年(当時)の男児を車ではねて重傷を負わせていたが、当時の取り調べでも「居眠りをしていた」などと供述し、持病の説明はしていなかったという。県警は20日、勤務先にあった容疑者の車から薬など計27点を押収。事故時の健康状態や薬の服用状況を調べている。

 容疑者は10年5月入社。3カ月の試用期間を経て、同年8月から正社員になった。年1回実施している健康診断で異常はなく、本人から持病についての申告もなかったという。副社長の女性(66)は「薬を持ち歩いているのを見たことはない。若いので病気があるとは思わなかった。面接の時に(大型特殊とクレーン運転士の)免許を持参したので大丈夫だと思った」と話している。

事故で亡くなったSさん(9)の通夜は20日夜、鹿沼市内の葬儀場で営まれ、同級生らが参列した。「子どもたちはずっと下を向き、現実を受け止められない様子だった」(参列した男性)という。終了後は女子児童らが泣きじゃくり、保護者に支えられながら葬儀場を後にした。【吉村周平、浅見茂晴、岩壁峻、中村藍】(毎日新聞)

悲しい事件です。多くの子どもが亡くなりました。そして,てんかんという障がいへの偏見を危惧します。

実は,この事件の最初の報道から私は「てんかんでは?」と思ったのです。後に居眠りという供述があったときは,「おかしいなぁー」と思った次第です。

この被疑者は,てんかんがあることを隠していたようですが,生きていくためにクレーンの技術を身につけたのでしょう。てんかん発作のある人は,労働場面で発作を起こすと危険なので雇用されるのが困難なケースもあります。

この被疑者の場合,ひきつけを起こしていなかったようですから,欠神発作だったのでしょうか?薬の服用を忘れたとのことですが,服薬をしていることで何年も発作がおこらない人は実際にけっこういます。

発作を起こしていたとしたら事故時の責任能力はないということになるのでは?ただ,薬を飲み忘れ自ら発作をまねいた部分は過失かなぁーとも思います。人によっては薬を服用していても,寝不足や気候の変化などで発作があったりするので,個人差はかなりあるでしょうね。

亡くなられた子どもさんたちと,遺族の方々については本当にお気の毒なことであると思います。そして,てんかんという障がいを背負ってしまった被疑者も不幸なことでしょう。

かといって,単にてんかんがあるだけで運転免許の欠格条項にしてしまうのは絶対にだめです。てんかん等運転に支障を与える恐れのある障がいのある人が免許を取得する際は申告の義務を強化することが重要でしょうね。この被疑者の場合一番いけなかったのは,申告をしていなかったことかと思います。この申告の義務違反にどういう罰則が課されるのかは知りませんが...

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