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2011年5月23日 (月)

知的障がい者対応専門弁護士の派遣

当番弁護士や国選弁護人の派遣要請を警察や裁判所から受ける際、容疑者の知的障害の有無を連絡してもらい、知的障害に詳しい「専門弁護士」を派遣する新制度の導入を、大阪弁護士会が目指している。知的障害者の取り調べについては、江田法相が全面可視化(録音・録画)の試行を指示しており、同会は「可視化と二本柱で捜査をチェックしたい」としている。

 知的障害がある容疑者の捜査では、〈1〉取調官に迎合して虚偽の自白をする恐れ〈2〉「黙秘権」など刑事手続き上の言葉の意味が理解できない危険性――などが指摘されている。昨年11月には大阪地検堺支部が、一度は放火を自白した被告について「妄想を交えて話す傾向がある」と判断、公判前に起訴を取り消したケースがあった。

 当番弁護士や国選弁護人の派遣は、警察や裁判所が容疑者の意向を聞いたうえで弁護士会や日本司法支援センター(法テラス)に依頼するケースが多いが、現状では知的障害の有無を連絡する仕組みはない。

 大阪弁護士会は2009年、知的障害に関する専門知識を持った弁護士を養成する研修を開始。過去2年間に十数件、研修を受けた弁護士を派遣したが、これらは報道で把握しての「押しかけ派遣」や、福祉関係者からの依頼に限られている。漏れなく情報収集する方法が課題だった。

 同会の構想では、容疑者が、知的障害者に交付される「療育手帳」を所持していたり、特別支援学校の通学歴があったりした場合、当番弁護士などの派遣依頼を受ける際に警察などからその情報を提供してもらい、研修修了者から弁護士を選ぶ。今後、警察や裁判所に協力を求め、今夏にも予想される全面可視化の試行に合わせて導入したい考えで、派遣可能の弁護士をまず50人程度確保し、将来的には200人程度に増やしたいとしている。

 同会障害者刑事弁護部会の辻川圭乃弁護士は、全面可視化はあくまで事後の検証手段。取り調べの早期段階から弁護士がつくことで障害者の権利擁護にさらに近づく」と説明している。

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(2011年5月9日  読売新聞)
以前から知的障がいがあるがゆえに,誘導などで自供に結びついているのでは?ということは以前からこのブログでも何度も申し上げてきました。
あってはならないことですが,知的障がいがあるがゆえに迎合してしまい,被疑者に仕立て上げられてしまった事件が実際いくつかありました。
私は,これが氷山の一角であるならば恐ろしいことと思います。ですから,この度大阪弁護士会がこのような取り組みをされることは,素晴らしいことだと思います。
福祉サイドとしても,どういった取り組みができるのか考えていく必要があるでしょう。私は今までひとりでやっていた部分が多く,そのつけが今回ってきています。やっぱり,被疑者被告人段階からの対応を多くの福祉現場の人にやってもらいたいと思います。刑事司法手続における協働実践を弁護士とソーシャルワーカーでおこなう事は可能なのですから。
研究会やりたいと思っていますので,その節は皆さんも是非よろしくお願いいたします。

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