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2011年7月26日 (火)

毎日新聞の「余録:英国の寛容さとしたたかさ」で思ったこと

 「UFOが実在する証拠を手に入れたかった」。米国防総省のコンピューターシステムに侵入した英国のゲーリー・マッキノン氏の記事がひところ英紙をにぎわせた。米政府は身柄引き渡しを求めたが、英国自閉症協会は反対運動を展開し、移送を認めようとした閣僚に批判が殺到した▲マッキノン氏には共感や意思疎通が苦手なアスペルガー障害がある。刑務所ではなく病院で治療するのが英国の精神保健法の決まりだ。刑罰による矯正効果が薄い人を刑務所に入れても社会防衛につながらないという合理的な考えが根底にある▲もちろん納得できる国民ばかりではない。殺人事件を起こして病院にいる障害者の顔写真を載せて世論をあおる新聞も珍しくない。それに対するメディア批判は厳しい。だが、批判する側は報道規制を求めるよりも、自らもメディアを利用して反論したり、啓発したりすることで情報発信の活発化へと向かっていく▲抜粋

今朝の毎日新聞の「余録」の一部です。

「刑務所ではなく病院で治療するのが英国の精神保健法の決まりだ。刑罰による矯正効果が薄い人を刑務所に入れても社会防衛につながらないという合理的な考えが根底にある。」

ある面納得がいくのですが,これは保安処分ではないのでしょうか?特にアスペルガー障害の人の場合,アスペルガー障害そのものは治療反応性がないので,治療するという概念は,犯罪につながらないようにするSSTといったようなリハビリ的なことも含んでいるのでしょうか?

日本の心神喪失者等医療観察法による処遇も刑罰ではありませんが,保安処分的要素は否めません。

障がいがあることを理解したうえで法の下の平等の上で裁くことは重要です。しかし,アスペルガー障害=矯正効果が薄いので精神科医療というのは,正直個人的には???責任能力に応じて医療的なケアの充実した刑務所などで処遇するという考え方はないのでしょうね。

これは下手をすれば「障がい者は危険だ,隔離せよ」になりかねないのではと思ったりもするのです。

確かに,犯罪をすることは,まずは個人の責任。その上で,障がい認知や周囲の理解,サービス利用等といった社会的な責任の要素がどこまであるのか,ということかと思うのです。

専門的な矯正教育や更生保護の在り方が,日本においてももっと研究されるべきなのでしょうね。

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