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2012年3月30日 (金)

1年8カ月ぶりの死刑執行で考えること~「死刑」という言葉が迫ってくる~

法務省は29日、東京・広島・福岡の3拘置所で3人の死刑を執行したと発表した。小川敏夫法相による初の執行命令で、民主党政権での執行は10年7月の千葉景子法相(当時)下での執行に続いて1年8カ月ぶり2度目。昨年は19年ぶりの「未執行年」となったが、今年は執行が再開された。

執行されたのは、古沢友幸(46)▽上部康明(48)▽松田康敏(44)の各死刑囚。

確定判決などによると、古沢死刑囚は02年7月、離婚を決意して実家に戻っていた当時の妻の拉致を計画。横浜市の実家に侵入し、義父母、妻と前夫の間の長男の3人を刺殺するなどした。

上部死刑囚は99年9月、通行人を無差別に殺害する「通り魔」を計画、レンタカーで山口県下関市のJR下関駅コンコースに突っ込み、7人を次々にはねた。さらに車を降りて階段やホームにいた8人を包丁で襲い、計5人を殺害した。

松田死刑囚は01年11~12月、生活費や遊興費欲しさに宮崎県内の民家に侵入し、女性2人を殺害し、現金やバッグを奪った。

冤罪では絶対なく,執行してもよい時期であるということでしょうか?

かつて三井 環さんが「きれいかった」と本にも書いていたように,多くの確定死刑囚は潔く逝くのでしょうか?

みんながみんなではないと思います。今まで刑場や刑場に行くまでに大暴れしたり,失禁したりという死刑囚は複数いたといわれています。しかし事実はわかりません。

ただ死にのぞむだけでいいのでしょうか?極刑というのは「自らの死をもって償え」ということだけなのでしょうか?刑に臨むときの様子は関係ないのでしょうか?

日本の死刑には検察官や拘置所所長等の関係人が立ち会いますが,アメリカのように報道や被害者遺族などの人たちが立ち会うことはありません。ですから,執行の様子はわからないのです。

日本では鳩山法相の代まではその名前さえ発表されず,さらにそれ以前は執行したことすら発表されなかったのです。

処刑された3人の起こした事件の詳細は下記のHPをご覧ください。

http://www.geocities.jp/hyouhakudanna/climb.html 犯罪の世界を漂う

今ソーシャルワーカーとしての仕事の中で,「死刑」ということを日々考えないといけない立場になっている私としては,この3人の執行が以前より重く感じられました。「死刑」という言葉が迫ってくるような感じがしました。

絶対に教育刑にはなりえない応報刑の死刑。生きてシャバに戻ることのできる可能性のある無期懲役と絶対にない死刑の大きな差。

かといって,現実に死刑判決が下されていることや,今では裁判員裁判で市民が死刑という極刑の判断をしていること,峻烈な遺族感情の存在。

大変難しい問題だと思います。

関係はないのかもしれませんが,この執行の翌日,死刑廃止を推進する議員連盟の会長である亀井静香衆議院議員が政権離脱を宣言したのは,何とも言えない感じがしました。

確定死刑囚を含めた拘置所での福祉的なアプローチについて最近意見を持っているので,また今度あらためて書きます。

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