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2012年4月

2012年4月23日 (月)

お手紙をいただいた方が無事仮釈放されました

先だってお手紙をいただいた方が最近無事仮釈放されました。

ちょうどお返事を書かないといけないと思っていたところでそのご連絡をいただきました。

まだ,ご本人とはきちんと話ができていません。

私に手紙を出してすぐに,釈前室に移ったので連絡が取れなかったようです,本当に私が手紙を受け取ってすぐのことで,私が返事を出していたら宛名なしで返送されていました。

何はともあれ,過ちを二度とおかさず,心をゆったりと持って生活していただきたいと思いますし,ご家族の方も過ちが起きないような対応をしていただけるかと思っています。

勿論,協力は惜しみません。しかし,自己決定がまずは優先されます。落ち着いておられるので,もう少しどういう決定をされるのか見守りたいと思います。

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2012年4月19日 (木)

高齢受刑者の病死

最近,授業,教務,原稿その他もろもろで忙しくて,書きたいことは山ほどあるのですがなかなか書けません.

「富山刑務所(富山市)で2月、病死した70代の男性受刑者をめぐり、同刑務所の外部委員会が17日までに、刑務所側が十分な医療措置を取らなかったと指摘する意見書をまとめた。

委員会によると、受刑者は昨年6月に入所する前から高血圧症や糖尿病の持病があった。今年1月から脳梗塞の後遺症で自力では食事を取れなくなり、刑務官らが介助していた。2月5日夜、容体が悪化し病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。3月に刑期満了の予定だった。

同日午前中から異変の兆候があったが、同刑務所が救急車を要請したのは午後10時半ごろ。意見書は「直ちに救急車を要請すべきだった」と指摘した。

同刑務所は昨年11月から常勤の医師は欠員の状態。同刑務所は「再発防止に努めたい」とコメントした。」産経MSN

たとえ高齢で要介助者であるといっても,刑を執行中の受刑者を刑務所から外に出すというのは容易ではなかったのでしょうか?この時に医師がいたのかどうかは文面では分かりません.看護師や准看護士の資格をもつ刑務官が付き添っていたのかもわかりませんね.

前にも書きましたが,某累犯刑務所の養護工場を見せていただいた時は,その高齢者の多さにびっくりしました.この人たちはシャバに戻っても仕事をすることは難しいだろうし,十分な年金も無い人が多いだろうし,介護保険もかけていない人もほとんどだろうし,などと考えると結局生活保護に頼らざるをえない人たちなのかなぁと思いました.富山刑もB級(累犯)刑務所ですね,この亡くなった方も養護工場だったのでしょうか?

以前,受刑中全く視力を失った人の対応をしたことがありましたが,それでも懲役刑なので毎日出役していました.LAやLBの長期刑務所ともなれば,車いすで介助する指導補助などとよばれる経理夫に車いすを押してもらって出役する人もいるそうです.

刑務所では,介助する受刑者とされる側が1対1で単独室に2人独居で入る完璧なケアを受けていたりすることもあるそうですが,そのような状態になっても刑執行はされるのですね.

ちなみに,下記は刑訴での刑執行停止の条件です.

刑訴第480条:心神喪失の状態に在るときは,その状態が回復するまで刑の執行を停止 する.

刑訴第482条:懲役,禁錮又は拘留を受けた者に対し,以下の事由があれば,検察官の裁量による刑の執行停止ができる.

1.刑の執行によって,著しく健康を害するとき,又は生命を保つことのできないおそれがあるとき.

2.年齢七十年以上であるとき.

3.受胎後百五十日以上であるとき.

4.出産後六十日を経過しないとき.

5.刑の執行によって回復することのできない不利益を生ずるおそれがあるとき.

6.祖父母又は父母が年齢七十年以上又は重病若しくは不具で,他にこれを保護する親族がないとき.

7.子又は孫が幼年で,他にこれを保護する親族がないとき.

8.その他重大な事由があるとき.

かなり古い規定なんでしょうが,2だけ当てはめるとすごいことになりますね.70歳以上の受刑者なんてすごい数だと思います.ただ,この亡くなった方の場合,1と2おそらく5も該当するような気がしますね.

条文的には要介護高齢者や幼い子がいる受刑者は刑執行停止になってしまいますが,現在は生存権が規定され福祉の体制が一定ととのっているので,6や7の事情での刑執行の停止はないんでしょうね.もっとも生存権は受刑していてもある意味守られているのですが...

ただ,今回のような介助がないと生活できない人の刑の執行というのは考えさせられますね.憲法では残酷な刑罰は禁止されていますが,これは残酷な刑罰にならないのかとも思ったりもします.その反面,殺人事件や性犯罪などで被害者や遺族の処罰感情が峻烈で「死ぬまで刑務所から出すな」と思っている場合などはどうなのかとも思えますし...

今は,仮釈放や仮退院の許可についての地方更生保護委員会での審理の際,被害者や遺族が仮釈放や仮退院に関する意見や被害についての心情を述べられることになっています.この意見等が仮釈放や仮退院の許可の判断や保護観察における特別遵守事項の決定にあたって考慮されることになっています.刑の執行停止についてもそういう制度があってもいいような気がします.

もちろん,受け止める社会の福祉や医療の体制の整備と社会の包摂の姿勢が十分でないといけないのは言うまでもありません.

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2012年4月12日 (木)

おわびとお知らせ

最近は,ニュース記事を貼りつけるとき,被疑者や被告人の名前,被害者の名前,細かい住所などを消して載せています。勿論,被疑者・被告人,被害者,被害者家族,加害者家族への人権上の配慮としてなのです。

今頃になって,元々は,報道されているからとそのまま貼り付けていたことに気が付きました。

よく考えれば,すでに刑が確定した人もいて残しておいてはいけなかったのです。本当に申し訳ありませんでした。

そこで,記事をさかのぼって確認し,個人名は削除するかアルファベット表記にしました。

わかりにくいとおっしゃる方もおられますでしょうが,ご容赦ください。

ちなみに,裁判所は名前等をアルファベット表記にした判決書を公開しています。勿論全部ではありませんが。大きな事件であると,事件内容(起訴事実)から容易にどの事件なのかわかりますし,サイトによっては,事件とリンクさせているものもあります。

詳細を知りたい方は,そういったホームページをご活用ください。

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2012年4月11日 (水)

国立のぞみの園のニュースレターに掲載されました

国立のぞみの園のニュースレター32号(平成24年4月1日発行)に2月に行われた福祉セミナー2012「福祉サービスを必要とする罪を犯した知的障害者等の地域生活支援に向けて(Part4)」の記事が掲載されました。写真付きなので少し恥ずかしいですが...

「NewsLetter_032harada_page0001.jpg」をダウンロード

「NewsLetter_032harada_page0002.jpg」をダウンロード

国立のぞみの園ニュースレターVol.32(PDF)

http://www.nozomi.go.jp/newsletter/news_32/NewsLetter_032.pdf

ちなみに,その時は気が付かなかったのですが(のぞみの園の皆さんすいません)平成23年4月1日発行のニュースレターVol.28にもその時のセミナーの記事が掲載されていました。そのアドレスは,下記のとおりです。こっちは写真なしです。

国立のぞみの園ニュースレターVol.28(PDF)

http://www.nozomi.go.jp/newsletter/news_28/_gazo/NewsLetter_028.pdf

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2012年4月 8日 (日)

「罪を犯した知的障がいのある人の弁護と支援」増刷決定

「罪を犯した知的障がいのある人の弁護と支援」の増刷が決定しました。

発売後すぐに東日本大震災がおきた関係もあり,予想よりもかなり遅くなってしまいましたが,ついに増刷です。

今年度から大学等でのテキストや参考書として使われるケースが多いとか。光栄でありかつ少し恥ずかしいかも。

ちなみに原田自身も当校の総合福祉科で更生保護の教科を担当していますが,テキストには使っていません。中央法規出版の新・社会福祉士養成講座「更生保護」を使っています。更生保護全体の話になるのと,半期のさらに半分のコマ数なので2冊も学生に買ってもらうのも気が引けたからです。

ただ,当社会福祉士養成通信課程の更生保護の参考書には取り上げていただいています。

今,執筆中(分担執筆)の司法福祉関係の本が出版されたら,これはテキストになるかと勝手に思っていますが,まだまだ書き始めたばかり,来年度に間に合うのかな?

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2012年4月 7日 (土)

感動した塀の中からの手紙

女性の受刑者からお手紙をいただきました。今も継続的にお手紙をやり取りしています。

先だって調査になり,結果として閉居罰にはなりませんでした。お手紙には,そのきっかけになった同囚のことがはじめ書かれていたのですが,それだけなら感動しません。

最後の方に,これを書いてすっきりしたことや,大したことがない私のアドバイスや相談にのっていることへの感謝,私への体調についての心遣い。

そして,もっと強くならなければという思い。この方がこんな意志をもつだけでもすごい!

最後に,所内行事を楽しみにしていることを少しユーモアーを交えて描いておられました。「お弁当が楽しみ」と

摂食障害のあった人なので,食べることを楽しみにできるようになったなんて!

本当に感動したのです。

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2012年4月 6日 (金)

23年度内で地域生活定着支援センター設置完了

24年3月に,震災の影響もあって受託はしていたが稼働していなかった福島が稼働し,さらに同じく24年3月に新潟で設置され,これで47都道府県すべてに地域生活定着支援センターが設置されたことになります。23年度をもって設置完了ですね。

福島には福島刑務所福島刑務支所という仙台矯正管区の女子刑があるので和歌山と同じく広域なケースに対応することになるのでしょうね。

24年度からは6名配置2500万円と規模も大きくなります。より充実した支援が展開していただけることを期待しております。

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2012年4月 4日 (水)

解離性障害と触法行為

触法障がい者の支援をしていると「解離性障害」という疾病名に出合います。

解離性障害とはICD-10によると「過去の記憶、同一性と直接的感覚、および身体運動のコントロールの間の正常な統合が部分的、あるいは完全に失われていること」とされています。解離性障害には,解離性健忘(俗にいう記憶喪失),解離性遁走,以前このブログにも対応したケースとして書いた解離性同一性障害(俗にいう多重人格)などがあります。

あくまでも私見ですが,解離性障害が疑われる触法行為をした人に共通するのは,強いストレス等の精神的な外傷にあっていて,通常の判断ならば絶対しない犯行で,計画的な確信犯であるが,犯行直後は犯行内容をよく覚えているにもかかわらず,時間が経過するとほとんどそのことを忘れてしまうということです。

たとえば,お金は持っていて,摂食障害や窃盗癖などがなく,知的障がい等の判断能力の障害もないのに執行猶予中にもかかわらず万引きの再犯をする。といったようなことですね。

犯行中は夢の中にいるような感じ,ボーっとしていたなどという方が多いです。

往々にしてそういった場合は,精神的外傷を受けている状況がエピソードとしてあります。

警察幹部やキャリア公務員等の社会的地位のある人が,万引きなどで時々検挙されていますが,私はストレスからの解離性障害に起因する犯行もあるのだろうと思っています。

また,発達障がい等があってもともとコミュニケーション障がいからストレスが起きやすかったり,ストレス体制が弱かったりすると余計に解離しやすいというお話をドクターから聞いたことがあります。

ただ,この解離性障害ですが別のドクターから聞いた話ではあまり「解離性障害」が独り歩きすると,解離性障害でもないのに解離性障害であったかのように主張する場合もから慎重にとのこと。確かにそれも言えています。

あるケースは発達障がいがベースにあって,強いストレスを受けて解離性障害だったのですが,人を傷つけるような犯罪をしてしまったので被害者にとっては,「解離性障害の影響による犯行で今は覚えていない」と言われても納得がいかないのも無理がないのは理解できました。

ただ,解離性障害の状態で触法行為をした人の場合,その解離を引き起こした要因を取り除かなければなりません。つまり精神的な外傷を負わないようしなければならないのです。

「育児ノイローゼの母親がで赤ちゃんの首に手をかけようとしてはっと我に返った。」この場合,育児ノイローゼを軽減するか解決すればこの母親を殺人者にしなくて済むということですね。

そのストレス要因が介護や育児,経済的な問題,DVなどであれば福祉的支援で対応することで解離することを防ぎ,すなわち犯罪を防ぐこともできるのではないでしょうか。犯罪予防に福祉が寄与できる部分の一つかと思います。

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2012年4月 3日 (火)

仮釈放された方(覚せい剤取締法違反)とお話をする機会がありました

先だって,覚せい剤取締法違反で受刑され,今は仮釈放中の方とお話をする機会がありました。

最近まで服役されていたそうで,覚せい剤の初犯(初入)の方です。覚せい剤の使用で1回目は執行猶予だったそうですが,またシャブの再犯して2刑持ちというよくあるパターンです。

非常に反省されていて,世の中に役立つ仕事をしたいと切望され,資格取得に向けてすでにスタートを切っておられます。

是非更生してもらって,薬物を絶とうとしている人にも手をさしのべられるような人になってほしいと思いました。

どこでもシャブは引けるようになってしまっていますから,気をしっかりもって頑張ってほしいと思いました。また,何とか支えていきたいとも思います。

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