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2012年7月22日 (日)

大津市のいじめ事件で思う①

大津市のいじめ事件については,毎日のように報道がなされています.

ここにきて,司法が入り始め大規模な事情聴取も行われているようです.被害者とされる児童の保護者も暴行や恐喝容疑で告訴したと報道されていました.

この事件,加害少年側の保護者がビラ配りをしたり,すでに,学校名,主たる加害者の名前や写真,さらには保護者の写真や名前まですでにネットで出回っている有様で,それはそれで嘆かわしいことです.

もし,捜査の結果,加害少年たちが検挙,補導されたらどうなるのでしょうか.

あえて,検挙と補導を併記したのは,犯行時14歳になっていれば,犯罪少年,14歳未満であれば触法少年となってそのあとの刑事司法手続きが違うのです.

ある芸能人が自身のブログに全員の実名と写真をあげて「みんな少年院に入れてしまえ」と言っていたようですが(すでにアクセスできないようになっているそうです)そうなるでしょうか?

犯罪少年であれば,警察→検察→家裁というルートをたどり,この事件の場合は,おそらく家裁での審判不開始ということはなく審判がなされるでしょう.その結果,保護処分となるのか,そうではないのか,保護処分となれば,少年院送致なのか保護観察処分なのかというところでしょう.また,少年の心理や精神の状態を調べるための観護措置,つまり少年鑑別所への収容ということもあるかもしれません.

触法少年であれば,福祉の措置が優先されます.つまり,警察から児童相談所へ通告がおこなわれます.通告を受けた児童相談所が,児童相談所で児童福祉法の措置をするにはふさわしくない重い案件や,否認していれば,家庭裁判所に送致され,家裁での審判が開かれて保護処分ということになります.

ちなみに,医療少年院は現在12歳以上であれば送致することができます.したがって,触法少年の少年院送致(医療少年院)は可能ですが,殺人などでもない限りありえませんし,今のところ例がありません.

私は,触法少年のための施設を見学したことがありますが,机や椅子が学童向けだったり,母親役の女性教官も配置するということでした.

今回の件では,触法少年の少年院送致はないでしょう.児童自立支援施設(児童福祉法の施設)の可能性はもちろんあります.

ということで,立件されて事件の犯行時の年齢が1つ違う,極端に言うと何か月か違うだけで処分が変わってしまうのです.

ただこの問題は,少年の刑事司法手続きにのったのらないだけで解決するものではないと思っています.もっと深いところの真実が明らかにならないといけないのではないでしょうか?

そして,少年法は国親思想に基づいていますが,もっとも本件に責任があったのは大人,保護者だけではなく,当事者の大人である教育者の皆さんではないでしょうか.「教え育てる」ことの範を示していただきたいと思います.

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