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2012年11月23日 (金)

最近対応している薬物関係ケースから思ったこと

ここのところ薬物関係の女性のケース対応が続いている.思うことは生活歴における問題の多さだ.

虐待,親がアルコールや薬物の依存,親や自身の離婚,貧困,大人になってからのDV被害,虐待加害などなどである.

薬物関係,女性がというわけでもなく,私が出会ってきた多くの犯罪をした人や非行のある少年は,その多くが生活歴に大きな問題があった.

その中でも児童虐待は多い.実の親や継父母からの虐待,きょうだい,親族からの虐待などである.身体的虐待,精神的虐待,性的虐待,ネグレクトなど受けた虐待も豊富だ.中には,話を聞いていて「どんなにつらい体験なんだろう」と思うこともしばしばだ.そんな環境だったら認知が歪むのも仕方がないな.

連続ピストル強盗事件で死刑が執行された永山則夫氏も母や兄からの被虐待児であったし,もっとも優しくしてくれた姉が精神障がいとなって入院してしまうというというつらい出来事や母による遺棄のため極度の貧困も経験している.

人格形成に大切な時期に,こういった体験をすることで人格形成に影響を及ぼすのであろう.人格障害?という人が多くいる.私が対応した犯罪をした人には,特に女性にはBPD(境界性人格障害)?という人や実際に診断が下っている人が多く,摂食障害,希死念慮,リストカットなどの自傷行為がある人もいた.

確かにこういった生活歴上の問題は,責任能力とかには関係がない.医学モデルではそうかもしれないが,社会モデルではそうではない.確かに過去は変えることができないけれど,それを踏まえたうえでの更生支援はできるはずだ.

自立更生を促す上での促進因子,阻害因子をしっかりとらえたうえでの支援が必要だと思う.最後には寄り添ってくれる支援者を探すことになるのであろう.

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