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2012年12月23日 (日)

大津のいじめ事件~書類送検と児相送致~

大津のいじめ事件の加害者とされる少年が2名は書類送検,1名は児童相談所送致された.

常々講演などでも,この事件は犯行時14歳だったのか13歳だったのかで処分が変わってくると話してきた.結果その通りになったようだ.

14歳以上で犯罪をした少年は,犯罪少年といわれ検挙→送検→家裁送致という流れをたどるのが一般的だ.14歳以上は刑事罰の対象になりえる年齢なので,事件が大きくなれば逆送で刑事裁判になる場合もある.直近では亀岡の集団登校交通事故が逆相事件である.

しかし,14歳未満の場合は触法少年といわれ発見→児童相談所通告・送致→児相の判断で家裁送致という流れとなって原則児童福祉の措置となる.家裁に送致されて審判が開かれればその多くは保護処分ということになる.

犯罪少年の場合,家裁に送致されて少年審判が開かれれば多くの場合が保護処分となる.保護観察だけではなく少年院送致も保護処分である.

触法少年の場合,家裁送致がされ保護処分ということになると,現状12歳以上であれば少年院の選択が可能である.しかし,触法行為で家裁送致された場合でも,触法少年の施設での保護処分は児童自立支援施設や児童養護施設での処分が選択されているのが現実である.もちろん,家裁送致ではなく児童福祉法上の措置として児相が児童自立支援施設や児童養護施設に措置することも多い.

報道ではここまでの部分までに触れることはないかと思うが,本件の場合数か月の年齢差で少年院という矯正施設と児童自立支援施設等の児童福祉施設に処分が分かれるといった可能性が大である.

殺人等の大きな事件ではない本件では,触法少年の少年院送致は考えられず世俗的な観点からすると犯罪少年の2名と触法少年の1名の処分の差がみられることになろう.本件のような暴行といった比較的軽微な非行事実であれば,主たる加害者が触法少年で従たる加害者が犯罪少年であっても処分の差がみられると思う.

刑事罰が科せることができるのが14歳以上というところでの触法少年と犯罪少年の違いなのだろうが,今回のような事件の場合であると,何となく違和感を感じてしまうのは私だけだろうか.

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