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2013年11月 8日 (金)

最近の児童虐待死事件に思う〜児童虐待とフォレンジック・ソーシャルワーク〜

つい最近の幼児の実父による傷害致死被疑事件の報道で感じたことである.

本件発生前に傷害事件で送検されていて,かつ乳児院に被害児童は保護されている.しかし,傷害事件は不起訴となり立件されないまま終わった.

そして,被害児童を自宅に戻してから,しばらくしてこの事件が起きている.

被疑者はもとより,児童相談所や検察に対してもその対応について非難の声が上がっている.確かに特に児童相談所は手続き上の問題を含めて,その対応については疑問がないとはいえない.

しかし,この事件を防げたのは児童相談所の対応や傷害事件での刑事処分だけだったのだろうか?

傷害事件の際,司法だけではなく,また,児童福祉の立場ではなく,被疑者側の立場で再度こういったことが起きないような支援はできたのではないかと思っている.

我が国では,被疑者段階や被告人段階のソーシャルワークは,まだまだ根付いていない.しかし,児童虐待は社会のニーズであり,ソーシャルワークの導入で防げる可能性がある.被害児童の側はもとより,加害者側にもアプローチしないと片手落ちになる.

これは,加害者の味方をするという意味ではなく.まず被害者を保護し危険な状態を回避してから,本来戻るべき家庭を戻れるように構築するためのアプローチであって,あくまでも客観的に行われるもので,情状を炙りだしてダイバージョンを図るものではない.

何よりも,大切なのは児童が被害にあわないこと,しかし,特に加害者が実の親の場合,その児童にとって実の親は加害者であってもその親しかいないのだ.

本件は傷害致死で起訴されると思うが,起訴前の精神鑑定で終わらせるのではなく,社会学的検証つまりは,社会福祉学的な鑑定が判決前調査として行われるべきであると思う.


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