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2016年9月 4日 (日)

先だって証人尋問に出廷した刑事裁判で

先だって,ある知的障がいのある男性被告人の支援で,更生支援計画書を作成し,刑事裁判に情状証人として出廷してきました.累犯の人ですが,ここ3年以上再犯がなかった人です.

弁護人も何回もその人の弁護をされている方で,若干の入れ替わりはあるものの支援者による支援も受けて,生まれ育った地域で生活している人です.私がこの人を刑事事件で支援するのは2回目です.

更生支援計画書も同意されて証拠採用となり,尋問となったわけですが,ほとんどぶっつけ本番,アドリブ満載の弁護人尋問の後,いよいよ検察官尋問となる訳です.検察官にもよりますが,厳しかったりこちらのあらを引き出そうという質問がよくあるのですが,この検察官は,前回の支援とどういう点が違うのか,といったような質問をしてきました.

今回は,今まで利用していた福祉関係事業所の身元引受人がキーマンとなって,住居も福祉的就労先も提供できることなどを証言しました.「今まで利用していたところで大丈夫なのか」「その状況で再犯に至ったのではないか」などと突っ込んでくるかと思ったのですが,突っ込みはなく,尋問終了しました.まるで,こちらのいいとこだけ主張した結果になりました.ちょっと弁護人尋問のような感じがしました.

そして裁判官も,被告人の再犯防止と更生には何が必要かなど,いろいろ質問され,私の意見をじっくり聞いておられました.大きな事件でもない累犯の人の裁判で,こんなに丁寧に質問される裁判官は珍しいと思いました.

その後,被告人質問でも,検察官の尋問では,厳しく問いただすというよりも,むしろ,どう更生していこうかという意思の確認のような質問が多く,裁判官もじっくりとどうしていこうと思っていますか,更生のためにはどうしたらよいと思いますかなどといった質問を穏やかにされていて,被告人の彼も,泣きながら答えていました.

まるで,少年審判のような,ちょっと治療的司法っぽい,とてもいい感じの裁判でした.終わった後,少しさわやかな感じがしました.

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